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アンガーマネジメントの方法

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日々仕事に追われ情報に追われ、テレビをつければネガティブなニュースや事件。

人間関係でも気をもむ機会が多く、SNSでも理不尽な投稿や炎上など、ストレスをぎゅっと凝縮したような社会で生きています。

私たちは、いつも怒りの原因がそばにあると言っても過言ではありません。
だからといって怒りに振り回されていては、自分の心と体が不健康になってしまう。

そこで、怒りと向き合う方法や怒りとの付き合い方、コントロールする手段を学べるアンガーマネジメントが役に立ちます。

ここでは、アンガーマネジメントの基本的な流れやステップなど、方法をご紹介していきます。

アンガーマネジメントの基本的なポイントは7つ

自己分析やアンガーマネジメント診断を終えると、具体的なアンガーマネジメントスキルを身につけていきます。

基本的なポイントは7つあり、セルフマネジメントとしても活用できますよ。

怒りを「6秒」我慢する

アンガーマネジメントの基本スキルは「衝動的な怒りを6秒我慢する」こと。

「6秒」という具体的な数字がでている理由は、「怒りの感情を生み出すアドレナリンが6秒あれば全身を巡るから」です。

沸き起こった怒りを6秒間、グッと我慢できればアドレナリンの影響を回避しやすくなり、怒りの勢いを乗り越えて冷静に思考が働きやすくなります。

衝動的な怒りを抑えられないまま言動をあらわにする上司や同僚、取引先はマイナスイメージを与えるばかり。

オフィス内の雰囲気や士気を乱しかねませんし、大人としてまたは社会人として稚拙と思われても仕方ありませんよね。

生物学的観点で「6秒」は期待が持てる時間であり、瞬間湯沸かし器を回避する可能性を秘めた「希望の時間」と言えるでしょう。

何かが起きてすぐ怒りを露わにする上司や同僚がいると、オフィスの雰囲気が悪くなり士気も下がります。

社員間のコミュニケーションにも支障をきたすなど、人間湯沸かし器による影響はデメリットの方が多いでしょう。

すぐ怒りを露わにするのは、本能や感情をコントロールできないことを証明してしまい、社会人としての適性も疑われてしまうので社員自身のためにもなりません。

6秒間を意識しつつ

・本当に必要な怒りなのか?
・怒りの根底にあるものは?

など、怒りの傾向や原因を探る余裕を意識する積み重ねが、冷静な対応の1歩。

特に怒りっぽい自覚がある人ほど、この6秒間を意識してみましょう。

なぜ怒りを感じたのか、怒る目的は何なのか?

前述した「6秒」を超えると、怒りのピーク時よりもいくらか落ち着いているでしょう。

次にアンガーマネジメントで行うのは「怒りの原因と目的を考えてみる」です。

なぜ怒りを感じたのか?

そこには「プライドを傷つけられた」「自分の思い通りにならなかった」などの感情が潜んでいるかもしれません

一方で「間違った部下を正すため」といった、他者にとって怒りが必要な場面もあります。

そこで、怒りを感じた理由の後は「怒る目的」について考えることも大切です。

規則違反やルール違反は正さなければなりませんし、必要な怒りも一定数存在します。

「気に食わない相手だから怒る」といった短絡的な目的は無意味で、パワハラと指摘されても仕方ありません。

怒りの目的を明確にすると、パワハラや人間関係のトラブル抑制に繋がります。

相手の状況への理解

怒りを抱いた相手の状況を把握、理解することもアンガーマネジメントの重要ポイントです。

勘違いをしている可能性や、本当に知識がなかったのかもしれません。
勘違いや知識不足であれば、勘違いを正したり知識不足を補うなどの解説策が生れます。

自分にとっては怒りを抱くような言動も、相手は仕方なくそうするしかなかった可能性もあるので、怒りを爆発させる前に相手の状況を理解しようと問いかける姿勢が必要でしょう。

怒りを抱くポイントは、原因に迫ることで怒らずに済むケースもあるのです。

相手の状況を把握し理解するためにも、6秒の時間をおいて起こる目的をはっきりさせると同時に、相手の状況把握に努めましょう。

怒りによる服従は信頼関係を阻害する

怒りによる支配や服従で信頼関係を築くことは不可能です。

部下を正すための怒りであれば、冷静に適切な言葉を選ぶことが大前提。

衝動的で激しい怒りとなれば、相手方に不快感や恐怖、委縮といったネガティブなイメージしか与えません。

近年であれば「パワハラ」として批判対象となります。

衝動的で激しい怒りの根底には「自分の思い通りに進めたい、操りたい」という願望が含まれていることも少なくありません。

ビジネスを成功させるポイントの1つが「信頼関係とチームワークの良さ」でしょう。

業績を上げ利益を高め、働きやすい環境を整えるためにも怒りによる服従や支配を取り除くアンガーマネジメントは導入すべきなのです。

できないこと、どうしようもないことを素直に受け入れる

自分ではどうしようもないこと、現段階でできないことは「素直に認めて受け入れる」こともアンガーマネジメントの基本スキルです。

例えば、大事な打ち合わせの日に暴風雨で中止せざるを得ない場合、怒ってみてもお天気は整いませんよね。

自分の力で変えられない物事に対し怒っても、自分の神経をすり減らしてストレスが蓄積されるばかり。

周囲にも不快感や疲労や恐怖を与え、委縮し能力が発揮できない状況を作り出してしまいます。

悪循環でしかありません。

特に、完璧主義タイプの方は自分だけでなく周囲へも厳しいため、状況を認め受け入れるスキル習得は大変かもしれません。

しかし、状況を認めて仕方ないと理解することで、自分と周囲のストレスを大幅に軽減でき、本当にやすべき仕事や業務に集中する環境も整いやすくなるのです。

自分と他者の固定観念は違うことを理解する

自分と周囲の「普通」や「一般的」が、必ずしも一致するわけではありません。

例えば、あなたが「集合の10分前には到着しておくべき」と考えていても、相手が「1分前でも遅れてないよね」と考えていれば、そこにズレが生じます。

このズレが違和感や不快感となり、やがて怒りへ転じるケースもあるのです。

固定観念を相手に押し付けてしまっていることが怒りの原因だと気づけたなら、「~すべき」ではなく、相手の価値観や考えを認める方向へシフトしてみましょう。

また、自分と他者の許容範囲を把握したり、確認し合うのも有効でしょう。

「~すべき」にこだわりすぎてイライラするよりも、許容範囲を広げるための意見交換ができれば怒りをコントロールしやすくなり、信頼関係を深めるきっかけ作りにもなります。

まとめ

上記7つのポイントをメインに、怒りとの向き合い方や怒りをコントロールする方法を学んでいくのが、アンガーマネジメントです。

怒りの原因を冷静に分析することは自分や周りのためでもあり、必要な場面で戦略的に怒りを活用しやすくなります。

衝動的、感情的な怒りはネガティブな連鎖を引き起こしかねません。

しかし、アンガーマネジメントを習得できれば

「ここは部下の為に怒りが必要だ」
「業務遂行のためにも怒りを追い伝えなければならない」

など、怒りもコミュニケーションの1つとしてコントロールできる可能性が高まります。

その効果はやがて社内の人間関係の潤滑油的役割から、生産性向上へと広がっていくでしょう。

著者:立石 みか

35歳、魚座のB型。
アンガーマネジメント診断では「天真爛漫タイプ」の結果がでました。
ほどほどに天真爛漫したいと思います。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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