シェアリングエコノミーという考え方

シェアリングエコノミー3.0

シェアリングエコノミーという言葉が、シェアビジネスを代表しており、社会課題を解決するシェアシステムにも適用され、今では一般化しています。

筆者も、今ではシェアリングエコノミーという言葉を多用しますが、シェアリングエコノミーの段階には3つの段階があると考えています。

1.0世代の実績は既に勝敗も見え始め、商材を持たないプラットフォームビジネスは自由度が高いものの、商材の販売に対する手数料ビジネスでは、固定費を賄いきれずにビジネスが成立しないケースも多く目立ちます。

一方で、巨大化したプラットフォームの一部は将来性を見込まれてユニコーンと呼ばれたり、IPOに挑戦したり、より巨大なプラットフォームに飲み込まれることでEXITしたりと、栄枯盛衰の差が激しい状態が続くと筆者は予測します。

それでも、プラットフォーマーでの成功を目指す起業家は絶えず出現し、その中から100に1つぐらいはビジネスモデルに資金をつけることに成功し、どこかのタイミングで損益分岐点を超えるケースも出てくると考えています。この世代は、起業家の世代と言えるでしょう。

2.0世代は、大企業がシェア経済を認識し、既存のシェアビジネスのM&Aも含め、シェア経済の担い手になっていくと想定しています。企業の持つ有形・無形の資産をシェアすることでビジネスモデル化できる企業は、新たなフロンティアで次世代のビジネスを展開していくことでしょう。社会課題の解決をシェアエコで解決する風潮も高まると想定しています。この世代は、大企業と地域の世代です。

3.0世代は、シェアエコが当然の世の中になり、そのシステムはビジネスモデルの基礎ではなく、コモディティ化された社会ツールとして認識されると想定しています。

この社会ツールによって、シェアが進み、リユースや共有が進み、より価値あるものが、これまでよりも少量にはなるが確実に消費され、人々の生活はより豊かになっていると想定しています。

この社会ツールによって、シェアが進み、リユースや共有が進み、より価値あるものが、これまでよりも少量にはなるが確実に消費され、人々の生活はより豊かになっていると想定しています。

SDGs

SDGsという言葉をご存知でしょうか。2015年の国連サミットで採択された持続可能な17の開発目標(Sustainable Development Goals)の略称で、資源の有効利用や持続可能な消費と生産のパターンの確保などもその大きな要素を成します。

日本でも、国、自治体、大企業をはじめ、多くの組織が取り組みを表明しているのですが、筆者は、まさにシェアビジネスへの取り組みやシェア社会の実現、つまりシェアリングエコノミーが社会に浸透する姿こそがSDGsの達成に大きく寄与すると考えています。

シェアエコ3.0 世代においては、多くの組織がツールとしてシェアエコに何らかの形で取り組み、シェアシステムを保有するか利用していると筆者は想像します。

ビジネスにするか否かはさておき、少しでも余るものや、所有していても倉庫に眠っているような物は、シェア先を見つけて流通していきます。

必要なものは、そのような流通経路から調達するか、業界内でそういう共同利用や共同配送、共同生産といったようなツールが仕組みとして導入されるかもしれません。

生産者が所有する資源を消費者にシェアする概念はすでに勃興しつつあるサブスクリプション(定額課金)の課金モデルとして、様々なビジネスで展開されていることでしょう。

地域においては、昔ながらのコミュニティが形を変えてインターネット上で復活して、より強固になり、外部との連携にまで広がるものになるでしょう。

そのような社会が、ミレニアル世代では当たり前となり、インターネット上のツールを活用した様々なシェア経済、シェア社会が生まれるものと想像できます。

シェア時代への挑戦〜ビジネス編

今以上にシェア経済やシェア社会が進展するシェアエコ3.0世代を睨んで、企業はどのように適合してゆけばよいのでしょうか。

企業が取り組むシェア活動には、本業ビジネスとしてのシェア活動と、SDGsなどに代表される社会貢献としてのシェア活動に区分され、さらにそれぞれにおいて、自らシェア活動をするための仕組みを構築する立場と、他者のシェアの仕組みを活用する立場に分類できると考えます。

本章では、本業ビジネスとしてのシェア時代への挑戦を考えてみます。

①シェアビジネスへの挑戦

あなたの会社に転がっている資産をシェアの概念でビジネス化できることはないでしょうか? 重要なことは、シェアの視点が重要です。

すなわち、ニーズ、シーズ、集めるという行為をシェアの視点で考え直してみる、ということです。

あなたの会社の資産には、有形、無形の資産があり、人材という資産もあります。顧客や業者という取引上の相手や、組合や業界団体といったおつきあいも長年培ってきた資産です。

例えば、シーズの視点として、機械設備という資産の利用権をシェアで切り売りすることや、在庫をレンタルとして時間売りするアイデアがあります。

これらの新たなビジネスの課金をサブスクリプション化できれば特定の顧客からの継続的な収入が見込めるビジネスになります。

貴社の多くの一般顧客を集めて新たなビジネスを検討できるかもしれません。

例えば、貴社商品の会員から声を集めて、もし、可能ならクラウドファンディングで資金も集め、会員が望む商品を作って販売し、クラウドファンディングで資金を拠出してくれた人には当該商品の利得を与える、といった仕組みです。

貴社に多くの取引先があるなら、それらの持つ資源を活用して、貴社の業態とは異なるビジネスマッチングのプラットフォームを作る、というアイデアもあります。

売り買いだけではありません。業界をあげて共同仕入を提案したり、共同物流を提案できる立場にあるなら、そういったシェアも共通してコストダウンにつながるアイデアです。

まずは、身の回りの資産に目を凝らして見つめ直し、シェアビジネスの実例なども参考にしながら、あなたの会社なりのシェアの視点でビジネス化できないかを考えてみてください。

②シェアサービスのビジネスへの活用

特に、購買や販売ですでに存在しているシェアビジネスのプラットフォームを活用することも、あなたの会社の利益に貢献する手段になるかもしれません。

古くはヤフオク、新しくはメルカリ、ジモティなど、今や企業が販売するチャネルにシェアエコのプラットフォームが利用されているケースは多々あります。

同様に、資機材の購入においても、中古屋さんといイメージではなく、リユースという観点から、売り買いのシェアリングプラットフォームは多数存在し、そういったサイトを活用して費用を抑えることもできるでしょう。

カーシェアリングは一般化されつつありますが、他にも耐久消費財で、これまでリースやレンタルしていたものが、シェアエコサイトに転がっていないでしょうか?

模様替えをするなら什器はシェアエコで、イベントをするなら資機材はシェアエコで・・と。

売って、買って、借りて、というシェアの視点と、まずはネット上でシェアを探してみることが肝要かと思います。

今はなくとも、今後、あなたの業界やニーズに特化したリユースや時間借りのシェアリングエコノミーサイトが生み出されると筆者は想像します。

あなたの会社がその先頭を切っていただいても面白いかもしれません。それも一つのビジネスチャンスになる可能性があります。

著者:宮﨑耕史

京都大学大学院 機械工学科卒、三和綜合研究所(現 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)のチーフコンサルタントを経て、株式会社カスタメディアを設立。

同社は、WEBコミュニケーションに必要なSNSやマッチング、シェアリングエコノミーのシステムを低価格で提供できるパッケージエンジンのASPサービスを100社以上の企業に提供している。

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