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部下の育て方にはコツがある?人材育成で上司が知るべき5つのポイント

部下の育て方
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企業において人材育成は必須事項の一つです。同時に、失敗ができないからこそ難しい、何から手を付ければよいのか分からないと感じることでもあります。

少子高齢化が進んだ日本では、外部から優秀な人材を引っ張ってくるより、社内の部下を育てたほうが現実的であることも事実です。

では、実際のところ上手に部下を育てるにはどのような工夫が必要なのでしょうか。

そこで本記事では、部下を育てていく上で必要なポイントについて、ごく当たり前のことからなかなか気づきにくいコツまでご紹介します。

部下を育てるために上司が知っておくべきポイント

やはり最初に気になる点は、部下を育てていくために必要な方法です。当たり前のことでありながら、つい忘れてしまう点から、知っておくべきポイントまで早速見ていきましょう。

部下をどう育てたいのか明確にする

部下を育てるといっても、人柄や性格・能力によって育ち方は千差万別です。引っ込み思案で人見知りの部下を、リーダーシップを発揮できる人材に育てようとしても無理があるでしょう。しっかり育ってくれたとしても、時間がかかってしまうことは否めません。

そこで重要になるのが、育てたいと考える部下がどのように育ってほしいのか、どのような適性があるのかを明確にすることです。

それぞれの部下をどのような状態にしてあげたいのか、ゴールを明確にできれば、無駄な遠回りを回避することにもつながります。

きちんとコミュニケーションをとる

部下自身の性格や適性を把握するためにも、しっかりとしたコミュニケーションが重要です。

また人材育成を進めていくにも、信頼関係がなければ、ただ年上であるだけの上司の言葉では部下も動いてはくれません。

当たり前のことだと考えがちですが、上司と部下の間で過不足のないコミュニケーションをとるには、上司が意識して動かなければなりません。

適切な人材育成を実施するためにも、まずは相手を知り信頼関係を築くためのコミュニケーションが必須です。

できるだけ仕事を任せる

人材育成の方法は、育てる人の特性や業種、仕事内容によっても異なります。しかし育てるという一点だけに重みを置くのであれば、部下に仕事を任せることは非常に有効な方法です。

もちろん最初からすべての仕事を任せるわけではありません。ただ成功と失敗を繰り返すからこそ人は成長できるのです。

失敗されるくらいなら最初から自分が…と考えてしまうようでは、いつまでたっても部下は育ってくれません。

仮に失敗をしてもリカバリーが効くものから任せ、成長に合わせて任せる仕事のボリュームや重要性を上げていくとよいでしょう。

最初に任せる範囲を明確にしておく、中途報告をルール化しておくと比較的に安心して任せられます。

強みを伸ばし弱みをフォローするフィードバック

次いで必要になるのが、任せた仕事に対するフィードバックを適切に行うことです。失敗・成功に関わらず、仕事を任せた際には必ずフィードバックを行いましょう。

良かった点、改善点を伝えることで、成長するとともに次の仕事への意欲を沸かせることができます。

また失敗した場合のフィードバックで重要なのは、怒らず「叱る」ことです。

感情に任せて怒ってしまうようでは、仕事のやる気を低減させてしまうと同時に上司への信頼感を落とす結果にしかなりません。

最悪の場合、また怒られるからとミスを隠す、自分から動かない部下になってしまう危険性も考えられます。

フィードバックは責めるためにあるのではなく、強みを伸ばし弱みをフォローし克服するためのものです。適格なフィードバックが行えるよう、上司側にも勉強が必要でしょう。

部下を守るのは上司の役目だと知る

人材育成のために部下に仕事を任せたとしても、完全な自由裁量にするわけではありません。

部下が失敗しないよう、定期的に報告を受けることはもちろん、もしも部下が失敗したり躓いたりした場合にフォローを入れるのは上司の役目です。

助けを求められたときにすぐ動けるよう、また自分だけの失敗で収まらない事態にならないよう、しっかりと見守ることも重要です。

「任せる」ことと「放置」は別物だと認識しておきましょう。

上手に部下とコミュニケーションをとるには?

部下を育てるためにコミュニケーションが必要だと紹介しました。しかし、実際のところ部下と何を話せばよいのか…と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

こちらでは部下とのコミュニケーションの取り方について解説します。

まずは話しやすい環境を作る

一番に心掛けてほしいことが、部下が上司に話しかけやすい環境を作ることです。

上司がいつでも話しかけてくれてよいと考えていても、目上の人に部下から話しかけるのは難しい面があるもの。

いつでも話しかけやすいようにするのではなく、今なら話を聞いてもらえると分かりやすくアピールすることも重要です。

例えば仕事の手を止めてみる、デスクから離れてみる、部下に自分から話しかけてみるなどが挙げられるでしょう。

話しかけやすくする方法には、他にもポジティブな言葉がけを意識する、部下とのコミュニケーションの時間を毎日作る、という方法も挙げられます。

話す内容が思いつかない場合は、毎日の挨拶だけでも十分です。

また部下から話しかけられた際には、仕事の手を止め部下の顔を見て話しましょう。

仕事をしていても話すことに支障がない、と自分では分かっていても部下には分かりません。

「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」と、態度で示すことも重要です。

基本は話すのではなく「聞く」

部下とのコミュニケーションで、つい教え諭したいという考えから自分の話を部下が聞くという形ばかりになっていませんか。

信頼関係を築くコミュニケーションで重要なのは、自分が話すことではなく相手の話を聞くことです。

憶測だけで相手の気持ちを分かったような気になってしまうと、必要のないお説教を始めてしまうこともあります。

そうなってしまわないためにも、相手の話を真剣に聞き、求められた場合にだけ助言をするようにしましょう。

人は自分の話を真面目に聞いてくれる相手には、安心感を抱きやすくなっています。

信頼関係を構築するためにも、まずは相手の話が終わるまで相槌以外で口を挟まないことから始めてみましょう。

目的別でみる人材育成のコツ

部下を育てるための、基本的なポイントやコミュニケーションについて紹介しました。

最後は、部下の状況や目的によって異なる人材育成のコツについて解説します。

新入社員の場合

新入社員の育成を行う際に気を付けるべき点は、自分の当たり前を部下に押し付けないことです。

業務内容の把握、ビジネスパーソンとしての心構え、積極性など、全て人によって理解の深度や実践できるまでのスピードは異なります。

こんなものできて当たり前、ではなくどうすればスムーズに覚えられるのか?と考えることが重要なのです。新入社員と同じ目線を持つことで、何が成長を妨げているのかを理解しやすくなるでしょう。

若手リーダーの場合

これと決めた若手リーダーの候補者がいる場合、必要なマインドやリーダーに必要な行動原則を知ってもらう必要があります。

この際に必要なのは、上司自身からの教えより専門家による過不足のない研修です。

リーダーシップ研修により、リーダーに必要とされるメンバー間との接し方や人の動かし方、業務を進めていくためのけん引力や発想力を育みます。

上司が必要になるのは、実際に若手リーダーとして成長していくため、現場で実践しているときです。

管理職クラスの場合

管理職クラスの人材育成においても、最初に必要なのは専門家による管理職研修です。

ただ管理職研修の場合、どの部門の管理につくのかによって研修内容も異なります。研修を実施する前に、上司側で求める管理職の像を明確にしておきましょう。

また管理職とはいえど、始めた当初は周りのサポートが必須です。管理職においては、一般的な従業員以上に、自身の立ち位置や将来へのビジョンを明確にしておくことが求められます。

まとめ

企業の未来を支える人材育成をする際には、若手自身の適性を見極め、しっかりとした信頼関係を作っておくことが必要になります。

まずは日々のコミュニケーションを深め、部下のことを知っていきましょう。そのうえで強みを伸ばし、弱みを改善するプランを組んでいく方法がおすすめです。

管理職への辞令を出しただけで終わるのではなく、順調に滑り出せるかを慎重に見守る必要があるでしょう。ちなみに管理職としての辞令を出す前段階で、マネジメントの経験を十分に積ませておくこともポイントです。

成長を促すために幅広い業務を任せることはもちろん、都度フィードバックを行い部下自身にも自分の成長と弱みを自覚させましょう。また若手リーダーの育成はすぐに効果が出るとは限りません。中長期的な目線を持ち、焦らないことも重要です。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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