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デジタルマーケティング中堅中小企業導入マニュアル

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Customervalue(価値)の導入

「売り込みしなくても」おのずから売れるに値すCustomervalueには以下のようなものがあります。

個々人ごとのCustomervalue

デジタルマーケティング時代になって初めて提供できるようになったのがONE2ONEのCustomervalueです。

但しONE2ONEマーケティングは、AIとクラウド、ビックデータを備えたGAFA等コングロマリットや大企業が得意とするマーケティング手法となっています。

ゆえに中堅中小企業がこの価値を目指してデジタルマーケティングを展開することは得策ではありません。

ターゲットを絞ったCustomervalue

地理的条件や年齢・性別・職業、ライフスタイル、価値観などで顧客を細分化し、細分化されたセグメントの中からターゲットを絞り込み、絞り込んだターゲットのなかに他社と差別化できるポジション位置を見つけることで、自社のビジョン、ミッションを体現する商品サービスや強みとなっている商品サービスの「売り込みしなくても」おのずから売れるに値するCustomervalueを生み出せます。

社会に対する企業の考え方や姿勢

インターネットが一般に普及した1995年以降、重要となっているCustomervalueです。

但し、この価値実現は大企業が得意とする分野になっています。

具体的には、Google「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすること」Facebook「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」など。

大企業のこの価値に関する発信力は、中堅中小企業の比ではありません。ゆえに、この価値を前面に押す出すデジタルマーケティングの効果は希望通りには成り難いでしょう。

企業または商品サービスへのSNSコミュニティの愛着推奨

中堅中小企業は、特定の趣味嗜好を有するコミュニティをターゲットとするSNSマーケティングに注力していくのが、ターゲットが明確になるうえ、大企業との競争を回避し、より有効な広告宣伝施策を打てます。

従って、中堅中小企業がデジタルマーケティングでもっとも重視すべきCustomervalueは「企業または商品サービスへのSNSコミュニティの愛着推奨」です。

中堅中小企業がデジタルマーケティングを展開するうえで、この価値は大変重要なので、取得方法を第4章(4)で詳細に記載し、具体的な成功事例を第3部「デジタルマーケティングに成功している中堅中小企業の紹介」事例2で取り上げています。

Customercost(コスト)の導入

「売り込みしなくても」おのずから売れるに値するCustomercostには以下のようなものがあります。

サブスクリプション

解約actionをとられなければ複利的収益成長が見込めるサブスクリプションは、売り切りよりもベターなマネタイズモデルです。

但し、サブスクリプションは顧客の潜在的ニーズウォンツを掘り起すに値する多種多様な製品サービスが提供できるGAFA等コングロマリットなど巨大企業が得意とし、中堅中小企業では実現が難しいマネタイズモデルといえます。

ターゲットを絞ったCustomercost

顧客は製品価格だけではなく、獲得・使用・廃棄に至るトータルコストの優位性を求めます。

トータルを意識したコスト戦略は、顧客との距離が近く柔軟性な対応ができる中堅中小企業が重視すべきCustomercostです。

Convenience(回遊)の導入

ユーザビリティを高める手法には以下のようなものがあります。

・モバイル対応
・アプリ開発
・LPO(ランディングページ最適化)
・EFO(入力フォーム最適化)
・ページ速度の高速化など

(サイト内や購買行動自体の)巡回をうながす手法には以下のようなものがあります。

・サイトマップ作成
・内部リンク
・カスタマージャーニー(顧客の購買行動に沿ったマーケティング)

カスタマージャーニーは、営業マン等の人からマスメディアへ、マスメディアからweb、webからSNSへと、「売り込み」が難しくなる方向に移動しているのが特徴です。

ゆえに「売り込みしなくても」おのずから売れる仕組み作りを意識してデジタルマーケティングを展開しなければなりません。

リアルマーケティングよりデジタルマーケティングを重視すべきであり、デジタルマーケティングの中でもwebマーケティングよりSNSマーケティングを重視すべきです(第3部のwebマーケティングを展開している事例1とSNSマーケティングを展開している事例2を比較してみて下さい。)

・オムニチャネル

実店舗のリアルチャネルとネットなどのデジタルチャネルをシームレスで一貫性のある顧客経験を提供することで購買行為を確実にできます。

Communication(集客)の導入

コンテンツを正しく内容を伝え集客するCommunication活動には以下のようなものがあります。

自社webサイト内対策

・タイトル
・見出しタグ
・画像のaltタグ

altタグは、検索エンジンに画像内容を伝えたり、サイト内読み上げ時にaltタグ内容が読み上げられたりするので重要です。

ネットによる集客(1995年代以降)

・動画配信
・ブログ
・SEO施策(検索エンジン最適化)
・リスティング広告
・バナー広告
・アフィリエイト広告
・アドネットワーク広告
・リターゲティング広告
・メールマーケティング

SNSによる集客(2010年代以降)

ソーシャルメディア(SNS)対策

Facebook、Instagram、Twitter、LINE、TikTokなどのSNSアカウントを通して最新情報や有益なコンテンツを発信し続けます(第3部事例2はソーシャルメディア(SNS)対策の成功事例で参考になります。)。

Facebookは、原則実名登録かつ30代40代が中心で信頼性が高く、企業にとっては広報の役割を果たす。

Instagramは、写真や動画でユーザーの感性に訴えるSNSなので、企業の世界観を示し特定の趣味嗜好のコミュニティへの訴求効果が高い。

Twitterは、拡散性が高いので企業にとっては広告機能を有します。

LINEは、他のSNSではフォローできない世代層もカバーできることに強みがある。

TikTokは、若者をターゲットにするビジネスモデルなら欠かせないSNSです。

SNS広告

リアル広告やweb広告より、年齢、性別、家族構成、地域、趣味といったさまざまな内容で細かくターゲティング設定できるので、他の広告に比べて費用対効果があります。

「企業または商品サービスへのSNSコミュニティの愛着推奨」を得て、購買及び再購買を促す

中堅中小企業がもっとも重視すべきCustomervalueである「企業または商品サービスへのSNSコミュニティの愛着推奨」は、SNSコミュニティへ企業が単純接触・類似接触・互酬接触などのCommunicationすることで、得られやすくなります(具体的なCommunicationイメージは第3部事例2参照)。

単純接触は、単純に出会う回数が多いだけで、相手に愛着をもってしまうという法則で、以下のような手法があります。

・メール・オンラインコンテンツなどでSNSコミュニティとテックタッチ(軽い接触)
・メールマーケティング
・マーケティング・オートメーション(MA)
・Twitterで話題を拡散する
・LINEで全世代を狙う

類似接触は、人は、同じような趣味や考え方の人を好む傾向にあるとする法則で、以下のような手法があります。

・ワークショップ・イベントなどでSNSコミュニティとロータッチ
・訪問・相談などでSNSコミュニティとハイタッチ
・リスティング広告(検索広告)
・SEO(検索エンジン最適化)
・LPO(ランディングページ最適化)
・CRM(顧客関係管理)
・Facebookで広報して信頼を得る
・Instagramで自社の世界観を示す
・LINEで地域を狙う
・TikTokで若者を狙う

互酬接触は、小さいプレゼントを贈り合うと、互いが好きになるという法則で、以下のような手法があります。

・Instagramで「いいね」を送りあう
・LINEでスタンプをプレゼント

著者:maru

2011年から中小企業診断士として経営コンサルタントをはじめる。
通常の企業経営コンサルから、無農薬農業経営、介護施設運営等の幅広い業種に関わり、
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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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