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SDGsと中堅中小企業の具体的な関わり方「後編」

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中小企業とSDGsをテーマにお伝えしてきた内容も今回が最終章です。

SDGsの概要から、経済に影響してきた背景、SGDsを取り入れた事業の成功例から、実際にSDGsと中堅中小企業の具体的な関わり方までお伝えしてきました。

今回は、中堅中小企業の具体的な関わり方の「後編」です。

実際に、検討している企業の方々は、この項の最後に具体的なアクションを起こして、事業成長の第1歩にしていただけると幸いです。

設定と分析

優先的に取り組むべきSDGsのターゲットを特定できたら、そのターゲットに対して、成果を図る基準となる指数の「設定」と「分析」を行います。

SDGsを実装するにあたって、「実践した活動によって得られた影響」と「報告の明瞭さ(わかりやすさ)」は、かなり重要なポイントになります。

*具体的な設定の方法は「SDGsを企業報告に統合するための実践ガイド」(公益財団法人と、国連が共同開発したSDGs課題解決に必要な実践ガイド)」を参照ください。

それを定期的に測定することで、SDGsの進展を数値化して図ることができ、社会にも実際に提示することができる。

測定する際は、全部のゴールとターゲットで成果を出すことを意識する必要はなく、優先的なテーマが進展しているかが、かなり重要です。

報告と統合、企業の改革の実行

SDGs課題へのアプローチ結果を図る指数と分析方法を特定したら、報告方法を検討し、それを踏まえ、次の行動を改善する仕組みを作り改革を図っていきましょう。

国際基準に基づいて報告を

報告の際は、国際基準(国連が提供している「ゴールとターゲットの分析」を参考にしましょう)にのっとって報告しましょう。

的確な報告方法を取らなければ、SDGsに取り組んだことが評価されない状況を作ってしまうので、注意しましょう。(専門家をたてることも大事です)

効果的な報告に必要な4つのポイント

・簡潔さ(重要度の高いものを中心にまとめて情報の複雑化を防ぐ)

・一貫性(一貫性を持たせることで、継続的な変化が図ることが可能になるので、マネジメントがしやすくなる)

・現在(過去を踏まえて現在の可能性を提示することで、期待値を高める)

・比較可能(同業社との比較を可能にすることで、より明確に伝わる)

報告書類を作成するにあたって必要なチェックリストは以下の通りになります。

1.具体的に設定した優先度の高い問題に対して自社が与えた影響。

2.これらの活動に対して得られた情報をどのようにステークホルダーに提供したのか?

3.提供した情報から得られたフィードバックの結論を出すうえで必要だった、情報を再度把握。

4.リスクカットと、自社サービスや製品がもたらした好影響の両面を含む戦略を提示。

5.自社が与えてきた負の影響に対して、どのような救済措置をとったか明確にする。

6.優先的なSDGsのターゲットに対してどれだけ進展したか、スタート時点を明確にしてデーターで示す。

7.将来的にさらなる進展が見える計画を提示

データーを利用する人々を意識して検討する

SDGsの内容はかなり幅広いため情報を受け取る人たちにとって難解なものになりがちです。なので、基礎情報は常に提示し、情報の受け手となるステークホルダーとは、定期的に交流(情報の開示と、意見交換)をする必要があります。

また、情報の受け手(データー利用者)を理解することも重要になってきます。

【データー利用者の分析】

・政府が求める情報

実際のところ、政府もSDGsの進歩測定に苦労しているので、いかに政府が世に情報を提示しやすくなるかを考える(国際水準を参考に)ことで、好印象を得られる可能性が高い。

・投資家が必要とする情報

投資家が意識するポイントは「企業に関わるリスク」と「新しいビジネスになりうる可能性」です。SDGsに取り組む関連企業より、いかに優位に立っているかが大事なポイントです。

投資家は、過去の実績よりも、再現性の高い未来への期待値を求めています。

・市民社会が求める情報

市民社会は、わかりやすいSDGsの貢献度と、企業の取り組みに対する透明性を求める傾向があります。また、予備知識の解説を丁寧に行い、一般社会に好印象を与えることができれば、彼らの周りのステークホルダーにも良い影響を与えてくれるに違いありません。

・消費者が求める情報

消費者は、どんどんSDGsに効果的な情報を求めている現状があり、SDGsを意識するだけでなく、抽象的なサスティナブルなイメージを植え付ける方法も模索しなければいけない。

・学者が求める情報

学者は研究のソースになる、企業情報のデーターを求めることが多いです。

より効果的な改革

SDGsに対して数値を定期的に測定した後に大事になるのは、本来到達予定だった状況とのギャップである。

具体的なアプローチに対してどれだけのギャップがあったのか?内部と上層部のコストの分配に偏りがなかったかの2つポイントも意識する必要があります。

・今までの報告内容を結果に基づいて再評価する

達成したSDGsの数値目標に対して、適切なコストで行うことができたか?全体の見直しができるように、定期的なステークホルダーとの情報交換は必須です。

・国連やその関係各所が提供する出版物などを参考にする。

参考資料:「The Blueprint for Business Leadership on the SDGs28」や、「ゴールとターゲットの 分析

・企業改革の意思決定者と、企業内部の人々との意思疎通を高める。

実証的なトレーニングを行うことも1つの有効的な手段になります。

まとめ

今回の項で、実際にSDGsを推進していく際に必要な知識と、より効果的な改革に進め方をご紹介してきました。

SDGsを企業に取り組む姿勢として、大事なことはたくさんありますが、企業が一体となってSDGsに対してコミットし、分析と実行を繰り返すことが本質にあります。

世界をより良い方向に進めるためのSDGsの達成目標ですが、このように戦略的に取り組むことができれば、企業と世界が「win win」な関係を築けることでしょう。

著者:久貝 将太

フリーランスでライター業を営んでいます。主に、SDGsやサスティナブルを取り上げるメディア、キャッシュレス関係で記事執筆をしています。筆者自身、SDGsを取り入れたファッションサービスを展開するため、それにむけて準備中です。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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