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ChatGPTは武器か?脅威か?新次元AIへの中堅中小企業の対応方向

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最近、「ChatGPT」と言われるAIが、猛烈な勢いで普及しています。

ChatGPTとは一体どんなAIなのか?メリットやデメリットは?あらゆる質問や課題に答えるこの異次元のAIに対して、私達中堅中小企業は、どう対応していったらよいのかを考察します。

ChatGPTとは

ChatGPTとは、2015年に、起業家でプログラマーのサム・アルトマンや、テスラのイーロン・マスクらによってサンフランシスコで設立されたOpenAI社が提供するチャットサービスです。

「GPT」といわれる、質問に対して回答を作る言語AIがベースになっています。

このAIチャットはインターネット上の大量の情報を学習することで、複雑な質問に対しても、瞬時に自然な言葉で答えを提示してくれます。

従来のAIとの違い

ChatGPT は、Wikipediaの全ての記事や、ウェブ上にある数千億の文書から学習しています。

そのため、学習量が従来のAIに比べて格段に多いため、より高度で複雑な質問にも答えることができます。

さらに、従来のAIは、事前にプログラムされたルールや条件に基づいて応答するため、限定的な応答しかできませんでした。

しかしChatGPTは、人間のように自然な言葉でコミュニケーションをすることができます。

驚異的な普及スピード

驚くべきは、その普及スピードです。サービスの登録数が100万人に達するために何日かかったかという指標で比較すると、Facebookは310日、iPhoneは74日かかっていますが、ChatGPTは、何と、わずか5日で100万人のユーザーを獲得しています。

【参考】起業LOG  「ChatGPTとは アカウント開設~使用例まで徹底解説」
https://kigyolog.com/article.php?id=1758

ChatGPTのメリット

仕事のスピードアップ

ChatGPTを使えば、様々な調査だけでなく、キャッチコピーや感想文を作ったり、内容と言語を指定すれば、Excelの関数やコンピュータプログラムすらも、瞬時に作ってくれたりもします。

完全な形ではないにしても、従来、人間が一から行わないといけない作業や思考を行ってくれるため、作業量が減り、仕事のスピード化が図れます。

大企業との競争力が小さくなる

ChatGPTはインターネット上の無料Webサービスですから、誰でも利用できます。アカウントを取得すればアプリのインストールも不要で、すぐに活用できます。

そのため、私達中堅中小企業の社員も利用上、大企業との格差は無くありません。

ChatGPTのデメリット

非常に有用なChatGPTですが、実は多くのデメリットもあります。

情報の正確性に欠ける

ChatGPTに投入された情報や、ネット上に存在する膨大な情報を処理することは得意ですが、情報の正確性に欠ける場合も、多く見受けられます。

特に、ネット上にも無いような最新情報に関しては対応できないようです。しかし、回答する文体はそつが無いため、つい信用してしまいそうになります。

社員の能力低下を招く

調査して報告するといった仕事はChatGPTの最も得意とする仕事です。

そのため、そういった仕事をする社員がChatGPTに仕事を丸投げする可能性があります。

結果として、社員の探求心や想像力などが低下する恐れがあります。

著作権やプライバシーの侵害等法的問題

ChatGPTを使用することで、著作権を侵害する可能性があります。たとえば、ChatGPTを使用して著作物を生成する場合、その著作物が元の著作物と酷似している場合、著作権侵害となる可能性があります。

また、ChatGPTを使用して、人物や場所を描写する場合、プライバシー侵害になる可能性があります。

例えば、ChatGPTを使用して、実在する人物の会話を作成する場合、その人物のプライバシーに関する問題が生じる可能性があります。

ChatGPTを利用すると、本来、厳重な管理が必要な情報も取得可能になるため、その漏洩による被害が考えられます。

企業の営業秘密や個人情報などを取得して公開したりすることも考えられます。

ChatGPTのインパクト

自己学習し続ける

ChatGPTは、文書情報を提供できるだけでなく、常に内容を更新していく機能を持っています。

例えば、ChatGPTが間違った情報をユーザーに提供した場合、ユーザーが間違いを指摘すると、ChatGPTは誤りを学習し、データベース正しい情報に書き換えていきます。

そのことによって、常に正しい最新の情報を提供することができます。

無くなる仕事

最近まで、単純なルーチンワークはRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)といわれるシステムに取って代わられると予測されていました。

情報を収集し、分析し、まとめるような業務やプログラミングなど、「知的な業務」まで、取って代わられるといわれています。

GoogleとMicrosoft の競争構造も激変?

OpenAI社と資本提携しているMicrosoftは、主にコンピューターソフトウェア、ハードウェア、オンラインサービスの開発と販売に焦点を当てています。代表的な製品としては、Windowsが有名です。

一方、Googleは主にインターネット関連のサービスや製品を提供しています。代表的なサービスには、Google検索サイトがあります。

検索サイトは、ネットビジネスの入り口です。私達は先ず、何らかの商品を購入したいと思った時、私達は検索サイトでキーワードを入力し、目的の情報を得ようとします。

検索サイトは今現在、Googleの独壇場です。

しかし、Microsoft社は自社検索サイトにChatGPTの機能を組み込み、この圧倒的格差を一気に逆転しようと目論んでいます。

検索サイトの利用シェアが高まれば、そこに紐づいている広告ビジネスが一気に拡大します。

ChatGPTは、両社の競争構造を激変させる可能性を秘めています。

新次元AI「ChatGPT」への中堅中小企業の対応方向

このように、革命的なツールであるChatGPTですが、私達中堅中小企業はどう対応していったらよいでしょうか。

回避する方向性

偽情報の拡散の可能性。ChatGPTは、豊富な知識を持っているため、その知識を誤用することによって偽情報を拡散する可能性があります。

企業が自社の製品やサービスに関する偽情報を拡散したり、人工的なフェイクニュースを作成したりすることもできます。

これが社会的な混乱を引き起こす可能性があるため、企業がそのような使用を禁止している場合もあります。

積極活用の方向性

中堅中小企業の活用の方向性としては、ChatGPTを使い、AIチャットボットといわれる自動応答システムを構築することができます。

AIチャットボットを使うと、顧客からの問い合わせや、商品やサービスの紹介などを自動で行うことができます。

さらに、AIチャットボットは、顧客との会話を通じて膨大なデータを収集することができ、マーケティング戦略や製品開発に役立てることができます。

さらに、中堅中小企業では、一人あたりの業務量が多くなる傾向があります。

ChatGPTを導入することで、社内のドキュメント管理やスケジュール管理、業務報告書の作成などを自動化することができます。

これにより、従業員の業務負荷を軽減し、より生産的な業務に時間を割くことができます。

まとめ

ChatGPTは、私達中堅中小企業にとって、画期的に生産性を高める可能性のあるツールです。

一方、取って代わられる仕事があると聞くと、不安になる従業員もいることでしょう。

また、アウトプットされた情報の正確性や、公開方法によっては、社員の能力低下や法的な問題に発展する恐れもあります。

例えていうなら、かつて人類が初めて手に入れた「火」のようなものといえます。

用心しながらも、急速に普及するツールであることを認識しながら、活用していきたいものです。

著者:hanbaishi
中小企業診断士。専門は経営・マーケティング・起業家指導・IT化支援。・TBC受験研究会にて診断士講座講師、福岡県産業・科学技術振興財団ベンチャースクール講師を経て、現在、専門学校で販売士検定・起業論・就職指導を行う。著作「中小企業のためのASPサービス導入に関する調査・研究(中小企業診断協会)」「繁盛店への道(財団法人福岡県企業振興公社刊)」等。趣味は黒鯛の落とし込み釣り、魚料理。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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