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SWOT分析の導入前編!中小企業においての有効的活用法とは何か?

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前回の記事では、SWOT分析の実践的な使用法などを中心に説明してきました。

しかし、これまで学んできたSWOT分析を中小企業において有効的活用していくためにはどうすればいいのかという疑問を抱いている人もいることでしょう。

そこで今回の記事では、SWOT分析を中小企業において有効的活用していくためにはどうすればいいのかについて説明していきますので、一緒に学んでいきましょう。

中小企業におけるビジネスフレームワークの必要性

近年の国内市場の飽和に伴って、ただモノを作り、サービスを展開するだけでは、新規顧客を獲得することが難しい状況であると言えます。

特に、中小企業は、大企業に比べて、資金の額や、設備、人材の豊富さなどで劣っている場合が多いので、新規顧客を獲得し、事業の業績を上げていくためには、しっかりとした経営、マーケティング戦略を行っていかなければなりません。

中小企業が安定した経営を行っていくうえで必要な戦略を立案し、大企業と戦っていくためには、ビジネスフレームワークの効率的活用が必要になります。

中小企業におけるSWOT分析の有用性

中小企業におけるビジネスフレームワークの必要性について理解して頂けたと思いますが、SWOT分析の有用性にはどのようなものがあるのか、以下において説明していきます。

効率的に自社の強みを生かした戦略を立案できること

前述の通り、中小企業は、大企業に比べて、資金の額や、設備、人材の豊富さなどで劣っている場合が多く、大企業のように資金や、人材などの経営資源を複数の事業に投入することが難しいのが現実であると考えられます。

そこで、SWOT分析を活用することによって、自社の強みを効率的に分析し、強みを最大限に生かせる事業機会に経営資源を集中的に投入する戦略を立案することが可能になります。

効率的に自社の弱みに対する対応策を立案できること

大企業はもちろんのことですが、特に、資金や、人材などの経営資源に劣る中小企業において、自社の弱みを放置することは、経営を継続していくうえで命取りになってしまう可能性があります。

効率的に自社の弱みを見つけだし、弱みに対する対応策を立案する際に、SWOT分析は、非常に有用性が高いビジネスフレームワークです。

また、自社にとっての弱みを認識し、逆に弱みを強みに変えて新たなコア事業として事業展開していくことができる可能性もあるので、この点についての意識してみると良いのではないでしょうか。

普段見落としているような事業機会を発見しやすいこと

外部環境の変化により到来した事業機会をいかに早く発見して対応していくかというのは、

経営資源に劣る中小企業が大企業と競っていくためにはとても重要になってきます。

大企業と同じことを行っていても生き残っていくことは難しく、生き残っていくためには、大企業とはまた違う戦略を立案し、行動に素早く移していくことが必要になります。

そこで、SWOT分析を活用することによって、大企業がまだ着手していない事業領域に素早く事業を展開し、イニシアティブを取っていくことで、自社の新たな強みを増やしていくことが重要です。

脅威に対して素早く対応策を考えることができること

大企業なら、経営体力に優れていることが多いので、なんとか維持していけることでも経営体力に劣る中小企業の場合、経営を維持できなくなる可能性があります。

外部環境の変化により到来した脅威に対して素早く対応策を考えていくかというのは、経営資源に劣る中小企業が安定した経営を継続していくうえで必要になります。

脅威はいつ到来するのか分からないので、SWOT分析を活用することによって、常日頃から注意を払っておくことが重要になります。

中小企業がSWOT分析を導入していくうえでの注意点

ここまで、中小企業におけるビジネスフレームワークの必要性や、SWOT分析の有用性、について説明してきましたが、ここからは、SWOT分析を中小企業に導入していくうえでの注意点について説明していきます。

SWOT分析表を作ることが目的になってはいけない

SWOT分析を始めとしたビジネスフレームワークは、経営上の戦略を効率的に立案していくための手段にすぎず、目的ではありません。

SWOT分析表を作ることが目的になってしまって、経営、マーケティング戦略の立案に役にたたなければ意味がありません。

SWOT分析を活用する際によく起こりがちな問題であるので、注意が必要になります。

SWOT分析は利便性が高いが限界もあること

SWOT分析を始めとしたビジネスフレームワークは、経営上の戦略を効率的に立案していくための手段として確かに利便性が高いものと言えます。

しかし、万能なものではなく、当然のことながら限界も存在し、例えば、収集できる情報が限定的なものである場合や、精度に欠く情報に基づいて分析しても、効果的に戦略の立案ができない場合があります。

SWOT分析を使いこなすには、机上において情報収集するだけでなく、実際に足を使って情報を収集することも併せて、SWOT分析を行っていく必要があるので、注意が必要です。

まとめ

ここまで、「SWOT分析」とは、どのようなものなのか、について説明してきましたがいかがでしたか。

今回の記事のポイントは、

  • 経営資源に劣る中小企業がしっかりとした経営、マーケティング戦略を立案し、大企業と競争していくためには、ビジネスフレームワークの効率的活用が必要になること
  • 経営資源に劣る中小企業においてSWOT分析が有用である理由としては、①効率的に自社の強みを生かした戦略を立案できること、②効率的に自社の弱みに対する対応策を立案できること、③普段見落としているような事業機会を発見しやすいこと、④脅威に対して素早く対応策を考えることができること、などがあること
  • 中小企業がSWOT分析を導入していくうえでの注意点としては、①SWOT分析表を作ることが目的になってはいけない、②SWOT分析は利便性が高いが限界もあること、などがあること

今回の記事をご覧の皆さんは、上記のポイントに注意して、SWOT分析を中小企業において有効的活用していくためにはどうすればいいのか、について検討するのが良いのではないでしょうか。

著者:山本浩之

株式投資記事、保険記事、不動産投資の記事、SEOやWEBマーケティングの記事、IT分野などの幅広い分野にて執筆活動中。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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