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ビジネスフレームワークSWOT分析!SWOT分析の使い方の基本とは何か?

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前回の記事では、SWOT分析の概要や目的などを中心に説明してきました。

そこで、今回の記事ではもう少し踏み込んでSWOT分析の基本的な使い方などを中心に説明していきます。

ビジネスフレームワークも概要を知っているだけでは、不十分ですので、今回の記事でSWOT分析の使い方の基本について一緒に学んでいきましょう。

SWOT分析を始める前に必要なこと

実際にSWOT分析を始める前に必要なことには、どのようなものがあるのか、具体的な内容については以下において説明していきます。

自社に関する情報の把握

自社にとっての強み、弱み、機会、脅威、にはどのようなものがあるのかを考えていくためには、まずは自社に関する情報を把握しておく必要があります。

自社に関する情報を把握しておかなければ、何が強みで、弱みなのか、自社にとっての機会であるのか、脅威であるのか、などの判断を下すことができません。

具体的には、自社の現在の売り上げや利益、人気商品やサービスにはどのようなものがあるのか、自社の持っている資産、ブランド力、顧客層、なぜ自社の商品やサービスが選ばれているのか、などの情報の把握です。

競合他社に関する情報の把握

次に、自社にとっての強み、弱みにはどのようなものがあるのかを考えていくためには、他社に関する情報を把握しておく必要があります。

他社に関する情報を把握しておかなければ、比較対象がないので、自社にとって何が強みで、弱みなのか、の判断を下すことができません。

具体的には、他社の現在の売り上げや利益、人気商品やサービスにはどのようなものがあるのか、他社の持っている資産、ブランド力、なぜ他社の商品やサービスが選ばれているのか、などの情報の把握です。

市場や社会状況などの把握

さらに、自社にとっての機会、脅威、にはどのようなものがあるのかを考えていくためには市場や社会状況などに関する情報を把握しておく必要があります。

市場や社会状況などに関する情報を把握しておかなければ、自社にとって社会で起きているどのような出来事、変化が機会になり、脅威であるのか、などの判断を下すことができません。

具体的には、現在の政治体制の状況、法律改正があるのか、市場トレンドはどのようになっているのか、国の経済状況の変化、科学技術の進歩、などの情報の把握です。

外部環境(機会・脅威)内部環境(強み・弱み)分析を行う前に

実際にSWOT分析を始める前に必要な情報の把握が終了したら、次に外部環境分析(機会・脅威)を行っていくことになります。

なぜ、外部環境分析(機会・脅威)を内部環境分析(強み・弱み)よりも先に行っていくかというと、自社の内部環境が外部環境に影響されてしまう可能性があるからです。

自社でいくら強みであると思っていても、強みが市場のトレンドに合致しておらず、また、強みを生かした事業を行っていこうと考えても、法規制によりその強みを生かした事業を行えなければ意味がないからです。

合理的にSWOT分析を始めたい場合には、まず先に外部環境分析(機会・脅威)から始めるのが良いと考えられます。

外部環境分析(機会・脅威)を行う

外部環境には、市場や社会の情勢などに関するものがあり、業種業界や分析対象によって多少変わってくることがあるので一概に断言することとても難しいのですが、基本的な外部環境分析の切り口の例としては以下のようなものがあります。

  • 市場規模の大きさや今後の成長性
  • 競合他社の状態
  • 景気や経済動向
  • 政治環境の変化
  • 税制、法制度の変化

市場規模の大きさや今後の成長性

市場規模の大きさや、その市場の今後の成長性などは、外部環境分析を行っていくうえで、非常に重要になってきます。

その市場が自社にとって、表面的には、機会や、脅威になったとしても市場規模があまりに小さく、また、その市場の今後の成長性がない場合には効果的な機会や、脅威になりえないからです。

競合他社の状態

次に、競合他社の状態は、外部環境分析を行っていくうえで、非常に重要な要素になってきます。

例えば、競合他社が自社よりも、優れた商品や、サービスを開発してくると、自社にとって脅威になる可能性が大きいからです。

競合他社の状態には、常に注意を払っておくことが重要になります。

景気や経済動向

景気や経済動向も、外部環境分析を行っていくうえで、非常に重要な要素になってきます。

例えば、低金利と、不動産の関係のように、景気や経済動向が自社にとって都合が良ければ、良い機会となり得る可能性があるからです。

政治環境の変化

さらに、政治環境も外部環境分析を行っていくうえで、非常に重要な要素になってきます。

近年の例でいえば、携帯電話事業会社のように政府から料金の引き下げ圧力を受けた場合には、関連会社にとっては脅威になります。

税制、法制度の変化

税制、法制度の変化も外部環境分析を行っていくうえで、非常に重要な要素になってきます。

例えば、法制度が変化し、規制緩和が行われた場合には、今まで参入できなかった業界に他業種の企業などが参入できるようになり競争環境に変化が起きる可能性があります。

内部環境分析(強み・弱み)を行う

外部環境分析が終了したら、次に、内部環境分析を行っていくことになります。

自社に関する情報の把握や、競合他社に関する情報の把握の部分で集めた情報から、自社にとっての強み、弱みとは何かを導きだしていきます。

基本的な内部環境分析の切り口の例としては以下のようなものがあります。

  • ブランド力
  • 価格帯
  • 立地
  • 商品やサービスの品質
  • 技術力

ブランド力

自社の方が、競合他社よりもブランド力の高い商品や、サービスは強みになり、その逆であると弱みになります。

価格帯

基本的に、商品や、サービスの価格は安い方が有利になってきますので、価格の安さは強みになり得る可能性があります。

しかし、価格が安いと利益率は低くなり、薄利多売になりやすくなるので弱みになることも考えられます。

価格帯の判断は難しいので注意が必要です。

立地

自社の方が、競合他社よりも立地が良ければ強みになり、逆に、立地が悪いと弱みになることが考えられます。

商品やサービスの品質

自社の方が、競合他社よりも商品や、サービスの品質が高ければ強みになり、逆に、商品や、サービスの品質が低ければ弱みになることが考えられます。

技術力

自社の方が、競合他社よりも技術力が高ければ強みになり、逆に、技術力が低ければ弱みになることが考えられます。

しかし、技術力の高さや低さだけで強みや、弱みが決まらないこともあるので注意が必要です。

まとめ

ここまで、SWOT分析の使い方の基本、について説明してきましたがいかがでしたか。

今回の記事のポイントは、

  • SWOT分析を始める前に必要なことには、①自社に関する情報の把握、② 競合他社に関する情報の把握、③市場や社会状況などの把握、などがあること
  • SWOT分析は、外部環境分析(機会・脅威)を先に行っていく方が合理的であること
  • 外部環境分析の切り口の例としては、①市場規模の大きさや今後の成長性、②競合他社の状態、③景気や経済動向、④政治環境の変化、⑤税制、法制度の変化などがあること
  • 内部環境分析の切り口の例としては、①ブランド力、②価格帯、③立地、④商品やサービスの品質、⑤技術力、などがあること

今回の記事をご覧の皆さんは、上記のポイントに注意して、SWOT分析の使い方の基本を学習するのが良いのではないでしょうか。

著者:山本浩之

株式投資記事、保険記事、不動産投資の記事、SEOやWEBマーケティングの記事、IT分野などの幅広い分野にて執筆活動中。

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記事監修者

栗原 誠一郎
大阪大学基礎工学部化学工学科卒業。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(旧三和総合研究所)に入社。
経営コンサルタントの中核メンバーとして、人事関連分野を中心に活動。

2016年2月、20年来の業務提携関係にあった株式会社日本経営開発研究所にシニアコンサルタントとして入社。
2017年4月、株式会社日本経営開発研究所の代表取締役所長に就任。

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