バカの壁を超えるために必要な4Pの視点とは

こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。

前回、ロジカルシンキングとは………

・物事を各要素を出来るだけ細かい言葉に分解し

・その分解した要素を原因と結果のつながりや、属性という規則に基づいて再び統合する

事だとお伝えしました。今回の記事ではまずは「分解」を具体的にどのように行うかをお伝えします。

コツを掴んでしまえば難しい事はなにもありません。ロジカルシンキングを習慣化するために頑張りましょう‼︎

分解のコツは「バカの壁」の発見!

では、分解のコツを説明するために、前回の記事でも紹介した「美しい人」という言葉を再び例として使いましょう。

「美しい人」という言葉は分解不足だと言う話はしましたが、多くの人はこの「美しい人」という言葉を分解不足とは捉えず、そのまま思考や議論を進めます。

結果として、分解不足を原因とする言葉の認識の違いによって結論の誤りや、議論の行き違いを生みます。

なぜ分解不足に気がつくことが出来ないのでしょうか?

それは、自分が無意識に「前提条件」を設けて思考をしているということに気がついていないからです。

人間の脳みそは、できるだけ短時間に多くの情報を効率よく処理して行動に結び付けられるように進化してきました。そのほうが生き残るために便利ですからね。

できるだけ効率よく情報を処理するには「この情報に対してはこう処理する」というテンプレートが必要になります。そのテンプレートが「前提条件」なんです。

「前提条件」を設けることで、人間の行動は非常に効率的になりました。

注目しなければいけない要素にだけ考えるエネルギーを集中できるようになったので当然ですね。

ですが、この便利な「前提条件」にも2つのデメリットがあります。それは………

①無意識下で処理されるので、自分でも何を「前提条件」として考えているのか気がつけない

②「前提条件」は個人個人異なるので、前提条件の違いによって議論の行き違いが起こる。

ロジカルシンキングを行う際にもこの「前提条件」がなにかをしっかりと把握しないと、適切な分解が出来ません。

ちなみに、かの有名な脳科学者の養老孟司さんはご自身の著書の中で、「自分の思考には枠(=前提条件)がある」と気が付けない人が「バカ」であり、気がつける人とそうでない人の間に存在するのが「バカの壁」だと言っています。(一時期流行った「バカの壁」という本があったのを覚えていますか??)

では、この前提条件(=バカの壁)を発見するためにはどうすればいいでしょうか?

前提条件を見つけ出す4Pの視点

前提条件を見つけ出すためには以下の4Pと呼ばれる視点を持つことが重要です。

①Purpose(目的)
②Position(立場)
③Perspective(空間)
④Period(時間)

①Purpose(目的)

自分がどんな目的を持ってその言葉を捉えようとしているかどうかを考えて見ましょう。

例えば「美しい人」であれば「異性にもてる」という目的視点だと「背が高い」とか「容姿が整っている」等の外見的な要素しか出てこないでしょう。

逆に「人間として尊敬される」という目的視点の場合は「誰にでも優しい」とか「決して怠けない」と言った内面的な要素が出てくるはずです。

このように、その言葉を「どんな目的を持って捉えるか」によって思考は全く別のものになります。

なので、「Purpose(目的)」が1つ目の壁になります。

②Position(立場)

自分はどんな立場に立っているのかが次の前提条件です。

例えば、「日本の株価が下落した」という情報を聞いたときに最初に何が頭に浮かびますか?

日本人であれば「それは大変だ!」という発送になるかもしれませんが、海外の方であれば「自国の売上を伸ばすチャンスだ!」と捉えるかもしれません。

また、同じ日本人でも投資を行っている方であれば「損切りのタイミングである」と考えるかもしれないし、「株価が底辺を迎えたところで大口で買い付けを行おう」と考えるかもしれません。

つまり、同じ出来事でも「誰にとっての」出来事であるかで捉え方は全く異なる場合があります。
(多くの場合、立場が違えば目的が異なるので、そういう意味では「目的」の前提条件を捉えやすくするためのコツであるとも言えますね。)

③Perspective(空間)

空間という訳し方をしていますが、正しくは「物事を俯瞰しているレベル」というニュアンスです。

例えば、「いつも会議に遅れてくる社員が何人かいて、会議が定時に始まらない。」という問題を考えるとします。

この問題だけ見れば「時間を守らないなんてとんでもない、その社員を厳しく指導するべきだ」という発想になりそうですね。

でも、すこし物事を高い視点で俯瞰して考えてみましょう。

遅刻してくる社員たちは会議の前に何をしていたのでしょうか?例えば、別の会議に出席していてどうしても遅刻せざる負えない状況だったかもしれません。

その場合本当に悪いのは社員ではなく、遅刻する社員が出る可能性のある「スケジューリング」の方だったかもしれませんよね?

このように、物事を見る視点の高さが「自分とその見える範囲」だけになっている場合があり、これも立派な「前提条件」です。

④Period(時間)

最後の前提条件は「時間」についてです。

これは部下を指導する上司は特に注意しなければいけない前提条件です。

例えば、一週間前に部下が起こしたミスに対して指導をしようとします。ですが、その時から一週間も立っているので、部下の方でも自分で反省をして改善をしているかもしれません。

そうすると、問題があると思っていて話をする上司と、現時点でなんの問題も感じていない部下で認識に大きなズレが生じます。

今のは二人の人物間での話でしたが、これは自分自身の脳みその中でも起こりえます。

時間によって生じる変化や、「どの時点での出来事か?」がはっきりしていないと、時間軸がぐちゃぐちゃになり、結果として分解の不足、あるいは見当違いの分解を行ってしまうかもしれません。

4Pは相互に作用し合う

先程Position(立場)の部分で少し説明しましたが、これら4Pはそれぞれが独立しているのではなく、相互に作用し合います。

Perspective(空間)だって、「俯瞰する高さを変えることで視点が変わり、新たな目的が見つかるようになる。」ということだって出来ますよね。

これら4Pの要素それぞれに対して………

・自分は4Pそれぞれに対して、どんな前提条件で問題を考えているのか?

・その視点を変えると、どんな考えが得られるか?

という疑問を持つことで、分解の質は非常に高くなります。

日常的に上2つの質問を自分にする癖をつければ、ロジカルシンキングの習慣化にグッと近づきます。

では、今回はここまで。次回は「統合」についてのコツをお伝えします。

著者 井畑太佑
「いいものだらけの世の中へ」をテーマに起業家支援業を行う会社、株式会社Key-Performance取締役。「起業茶屋」という起業家支援イベントを主催し、年間500名以上の経営のお手伝いをしています。座右の銘は「粋で優しいバカでいろ」です。

 

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