こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。
今回はWEBでマーケティングを行う際に避けては通れない「信頼の獲得の仕方」についてお話しをします。
WEBに限らず、人に行動を起こしてもらう時には必ず「信頼」が必要です。では、そもそもこの「信頼」とはいったいどんな状態を指すのでしょうか?
信頼とは何か?
例えば、たまたまビジネススクールで隣の席になった人に、「半年間で会社の売上を5割増しにしてみせます」と言った時、みなさんはどんな反応をするでしょうか?
おそらく大半の人が「そんなのはウソだ」と相手にしないでしょう。
同じビジネススクールを受講しているんだから、能力も自分と同じくらいだと思いますよね。
でも、この話を「松下幸之助」に言われたら?
もしくは「孫正義」や「堀江貴文」に言われたらどうですか?
おそらく皆さんは真剣に耳を傾ける事でしょう。
隣の席の人と、この3人との間にある差はなんでしょうか?
それは、この3人が出した実績を、みなさんがハッキリと認知出来る事です。
3人とも社会的にはカリスマ経営者と呼ばれています。この3人が築いてきた功績はほとんどの人が知っているはずです。
つまり「半年間で会社の売上を5割増しにする能力」が担保されている状態です。
それに対して隣の席の人は、その人の経歴や能力について知っている事があまりに少ないです。なのでこの人には「半年間で会社の売上を5割増しにする能力」があるかないか、判断しようがないと思います。
つまり信頼とは「相手の能力が担保されていると知っている状態」、言い換えると「この人に頼んだら失敗しない」という確信のある状態なのです。
なぜ「信頼」があるとビジネスが上手くいくか
みなさん、自分の「お金」と「時間」を無駄にすることを嫌います。毎日一生懸命働いてやっと手に入れたお金です。
だから、お金を払うこと、無駄な時間を過ごす事は避けたいと思っているでしょう。
そのためには何が必要というと「この商品・サービスを買っても失敗しない」という確信なのです。
考えてみると、旅行なんてその典型ですよ。「お金」も「時間」も使って行く旅行だから、絶対に失敗したくない。そのために何をするというと「旅行雑誌」を見て予め計画を立てます。写真やレビューを見て「ココだったら行って損しない」という事を確認してから出発しますよね。
また、食べログやAmazonを始め、こんなに「レビュー」が重宝されているのも同じ事です。
自分が損をしないための情報として、同じ立場の人の実体験はとても貴重であり、逆に企業側も「レビュー」が大きな判断材料になるのを知っているからこそ、悪いコトを書かれる可能性があっても付けているのです。
今の経済の流れを考えても、相手に「失敗をしない確証」、つまり信頼を与える事がマーケティングの重要課題だと言うことが分かります。
では、その信頼を勝ち取るためには具体的に何をしなければいけないでしょうか?
どうやって信頼を獲得するか?
何度も同じ話をしますが、「信頼」とは「この人に頼んだら失敗しない」という確信のある状態です。
すでにメディアなどに取り上げられている影響力のある人でもない限り、この信頼を得るのは一筋縄ではいかないです。
個人レベルで言っても、人から信頼をもらうことは難しいですよね。ましてや、WEB上だけでその信頼を勝ち取ろうと思ったら尚の事。
では、お客様から信頼をしてもらうために企業はWEB上で何をしたらいいか?
逃げることなく、「お客様に成功体験を積ませ続ける」しかありません。
要するに、信頼の正体が「失敗しないという確証」であるならば、常に成功させていれば自然と信頼されるという先方です。
その、成功体験を効果的に提供するためには次の3つのポイントが鍵となります。
ターゲットの悩みを解決出来る情報を提供する
前回の記事でも書きましたが、基本的にWEBで検索をかける人は行動を起こすための何らかの情報を探しています。
検索している人にとっての成功は「行動するために有益な情報が見つかる事」です。
つまり企業側は「お客様(ターゲット)の悩みの把握」と「それに対する有益な情報」を提供すればいいのです。
ターゲットとその悩みに関しては、自社で設定している顧客像やペルソナなどが直接当てはまるはずです。
そして解決策に関しても、自社商品を始めとする情報を提供すればいいだけのはず。むしろ、ココがずれていると根本的な商品設計や顧客設定を見直す必要があります。
この部分は当然出来ているものだと信じて、次のポイントに行きましょう。
顧客の心理を読んだ導線を引く
「行動するために有益な情報が見つかる事」がWEBにおいては正解です。
WEBで情報発信する人もこの点に力を入れていますし、検索する人だってこれを望んでいます。
でも、自分にピッタリの情報をWEB上から見つけるのはなかなか困難です。そしてその原因は検索する側にあります。
ここで、具体例を使って検索をかけた顧客の頭の中を覗いてみましょう。
例として、「脱毛 仕組み」で検索した人の事を考えます。
「脱毛 仕組み」を検索した人は、どうして数あるキーワードの中から「脱毛 仕組み」を選んだのでしょうか?
おそらく「仕組み」について検索する人は、ただどういう仕組みで毛が抜けていくのかという理論を知りたいだけだった訳ではないでしょう。
仕組みを検索する人はおそらく「脱毛に関して興味があるけど、副作用等が不安で手が出せていない人」だと考える事が出来ます。
つまり、検索キーワードでは「脱毛 仕組み」を検索していながらも、本当に必要な情報は「安全に脱毛が出来る方法」だったのです。
この記事を読んでいる人からすれば信じられない話かもしれませんが、WEBの現場ではこの「顧客に検索能力がない」事を認識していないがために、多くのマーケティングが失敗に終わっています。
なので、こちらがその検索能力のない顧客に対して、本当に知りたい情報にたどり着けるように導線を引いてあげる必要があります。
むしろ、顧客自身も自分が本当は何を知りたいのかを認識していない場合もあるので、そこを気づかせるくらいの勢いで望みましょう。
・自分の顧客は普段どんなキーワードで検索をかけているのか?
・最初のキーワードに関する答えを得た時何を思うのか?
・次はどんな疑問が湧くのか?その答えを知ったら次は………
という内容を次々に顧客の目に止まりやすい用に配置して置くのが、WEBマーケティングの正攻法です。
この「顧客の心理を読んだ導線を引く」部分に関しては、次回以降の記事でより詳しくご説明します。
では、最後のポイントです。これも言われてみれば当たり前の事です。
ウソをつかない
WEB検索での一番の失敗は「間違った情報を掴まされる」事です。つまり絶対にウソはついてはいけません。
例え自社にとって不利益な情報であっても、それを捻じ曲げる事は絶対にやめましょう。(不利益な情報にはあえて触れないというのが無難です。)
では、今回はココまでです。
次回は「キーワード分析」についてです。行動するために有益な情報を提供するためにも、顧客の心理を読んだ導線を引くためにも必須の要素です。
ココを間違ってしまうと、そもそも誰にもみられないWEBサイトが出来上がってしまいます。
では、また次回。
著者 井畑太佑
「いいものだらけの世の中へ」をテーマに起業家支援業を行う会社、株式会社Key-Performance取締役。「起業茶屋」という起業家支援イベントを主催し、年間500名以上の経営のお手伝いをしています。座右の銘は「粋で優しいバカでいろ」です。