負けて勝つ

こんにちは!栗原誠一郎です。

無印良品が世界の「MUJI」になれた理由

先月の日経新聞の「私の履歴書」は無印良品を世界に展開する良品計画の元会長、松井忠三氏でした。

長期雇用慣行を前提とした日本的経営の中において、新卒社員から一流企業人となるまでの生き様を見ることが出来るのこの記事は多くのことを教えてくれます。

その中でも、今回の松井氏の生き様、マネージメントの考え方は印象深いものがありました。

松井氏は西友に入社、その後、良品計画に異動し、紆余曲折はありつつも、無印良品を世界の「MUJI」に育てあげました。

その過程で、何度も「変革」の必要性に迫られるわけですが、当然、現場の抵抗を受けます。

しかし、彼は力で自分の思い通りにするのではなく、徹底して現場の言い分を聴き、その本質を取り込んだうえで、更に良い変革を起こしてきたのです。

 

アウフヘーベン(止揚)

「アウフヘーベン」というと、東京都知事の小池さんが自身の政策を主張する際に多用したおかげで、昨年の流行語大賞の候補にあがり、変に有名な言葉になってしまいましたが、
松井さんが実践されてきたことは、この「アウフヘーベン」です。

ドイツの哲学者ヘーゲルは、全ての物事の発展は、矛盾を契機とするある命題(テーゼ)と、それを否定する反対の命題(アンチテーゼ)、そしてそれらを本質的に統合した命題(ジンテーゼ)の三つからなると考え、相反する立場を否定しつつも互いに生かし、両者をより高い次元のレベルへと発展・収斂する過程を「アウフヘーベン」と呼びました。

 

和を以て貴しと為す、その先を目指す

ここで大切なことは、日本的に言う所の「和」を大切にするということとは、少し違うということです。

つまり、「調和」を乱さないように、事なかれ主義で現場の思う通りにやらせるというのではなく、あくまでも発展を志向し、「現状」を否定するところからスタートするのです。

この現状否定無くして改善は生まれません。

しかし、現状は否定しますが、現状の全てを否定するのでは意味がありません。現状が、今、そうであるのは、それなりの合理性があるからです。

したがって、それが何かを見極める必要があるわけですが、人はその合理性を明確に理解して行動しているわけではないので、対話を通じて、発展に通じるその本質は何かということを引き出していくしかないのです。

 

変化ではなく、進化する

松井氏はこのままではダメだと「現状」明確に否定した上で、徹底的に現場の言い分に耳を傾けることで、現状の中に存在する真の合理性を引き出すことができたのだと思います。

世の中には、新しい事を実施する中で、ガス抜きのために対話(のようなもの)を行う企業も多いと思いますが、それでは単に現状が変化しただけで、ある意味、現在までの経験・時間を無駄にすることになります。

単なる「変化」ではなく、現在までの経験・時間の中で培ったものを踏まえて「進化」させることが必要でしょう。

 

さて、皆さんの会社では、何かを変えなければならない時、どのようなプロセスで取り組んでいますか?

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