こんにちは、株式会社Key-performanceの井畑です。
今回は第5回目、サイトと記事の”構造”についてご紹介します。
人にとってもGoogleにとっても親切な構造は、常にピラミッド型を形成しています。
ピラミッド型の構造を取ると人からは「理解しやすい」サイト・文章となり、結果的に離脱率が低下します。
Googleにとっては「正しい作法(SEO)で書かれている文章」となり、検索上位に表示されやすくなります。
この記事ではピラミッド型のサイトと記事の作り方についてご紹介します。
人間にとって読みやすい情報とは?
例えばこんな話を聞いたとします。
「日本ではiPhoneXはあまり売れなかったみたいです。一方でiPhoneXを手にした人の満足度はかなり高いよう。でも、アメリカではよく売れたのにも関わらず、満足度はこれまでのモデルとあまり変わらなかったみたいです。」
この話を聞いたときに、みなさんは「結局何が言いたいの?」と疑問に思いませんでしたか?
人間の頭は進化の過程で、繋がりを持った情報を取得しやすくなっています。
もともと人類は100人程度のコミュニティで狩りをしている時代がすごく長かったので、人間関係に関する情報を効率よく収集・利用できた遺伝子が優位に生き残って来ました。
人間関係の情報というのは、「原因と結果のつながり」の情報です。
「あいつがあそこの奥さんと不倫をした。だからあいつはとても怒っている」という感じの情報ですね。
人間は原因と結果の「繋がり」を重要視するようになり、話を聞くときも無意識のうちに「繋がり」を意識するようになりました。
ここで話を戻しましょう。例えに出したiPhoneの話は「何が言いたいのか分からない」状態でした。
それは、一つ一つの情報の繋がりから最終的に言いたいことを推量しようとしても、何通りもの候補が考えられるので一つに絞れなかったから「何が言いたいのか分からない」という状態になったのです。
読み手にとってこの「何が言いたいのか分からない」という状態はかなりのストレスです。
何通りもの候補の中から正解を推量するためにたくさん脳のエネルギーを使います。当然、何が言いたいのか分からない話や文章は嫌われます。
プレゼンでは聞いてもらえない話のテンプレ的な存在であり、WEBだったら読み飛ばされて別のページに移動されるテンプレです。
じゃあ、逆に読みやすい文章とは?
簡単です。「何が言いたいか最初に伝える」ように文章を書けばいいのです。つまり、一番言いたいことを最初に伝えておく。結論から言うというやつですね。
結論を先に言う文章は、ピラミッド型の構造になる
では、結論を先に言う文章とはどんな構成なのでしょうか?
多くの文章で見られる構成は、筆者の思考過程を時系列で表しています。
文章は「伝えるべき重要な事実」がある時に書かれます。大抵の場合その事実とは、筆者が時間をかけて見つけ出した実験や研究の成果なのです。筆者の思考過程を時系列にまとめて書くと、こんな風になります。
要素A→要素B→要素C→結論
図にするとこんな感じですね。
この文章の構成は、先程も述べた通りで読むのにすごくエネルギーを使うんですよね。筆者がたくさんのエネルギーを使って導き出した結論を、一緒に辿って行くわけですから。
本の場合はこの書き方でも、なんとか読んでもらえるのです。もともとその情報にお金を出しても必要としている人が買うのですから、当然ですね。
でも、WEBの場合読み手はそんなエネルギーを使ってはくれません。読みにくい文章はすぐに飛ばします。
だから、結論から先に持ってきます。すると、さっきの図がこんな風に変わります。
つまり、結論は「要素A・要素B・要素Cの要約とそこから導き出される考え」になっていて、各要素はその結論の詳細説明になるのです。
これがピラミッド型の構造の文章ということです。
文章の分量が増えても、含まれる内容が増えても、このピラミッド型の構造は変わりません。(先程本を例に出しましたが、評価の高い本はやはりピラミッド型の構造になっています。)
このピラミッド型の構造であれば、読む人はまず「この人が何を言いたいのか」という疑問に対しての答えを手にすることが出来ます。全体像を理解して文章を読み進められると言ってもいいでしょう。
全体像を理解していれば話の内容もつかみやすくなりますし、ピラミッド型の構造のおかげで流れを見失うこともありません。
そして、Googleもこのピラミッド型の構造が優れた文章だと判断しています。
よって、SEO対策とは、ピラミッド型の構造で文章を書くことで、Googleに優れた文章だと認識してもらうことになるのです。
Googleはどうやってピラミッド構造を把握するか?
Googleはどうやってピラミッド構造を把握するのでしょうか?
多くのビジネス書には「タイトル」「見出し」「小見出し」がありますよね。ピラミッド構造で見ると「タイトル」は「結論」で、「見出し」が各要素、「小見出し」はさらにその要素を支える要素となります。
だから、Googleにとって優秀な文章とは「タイトル」「見出し」「小見出し」をルール通りに使えている文章なのです。
では、Googleに対して「タイトル」や「見出し」を伝える方法とは?
それは「h1タグ」「h2タグ」といった、見出しを表すタグ(見出しタグ)を使うことです。
時々見出しタグをデザインの一部程度にしか考えていない人がいますが、とんでもない間違いです。あのタグをきちんと使っているかいないかでGoogleからの評価が大きく変わって来ます。
図で表すとタグの使い方はこのようになります。
そしてもう一つポイントがあります。
ただタグをルール通りに使っているからといって、文章の内容が「結論」「要素」の順番になっていなかったらピラミッド構造とは言えないですよね。
だからGoogleはタイトルに使われているキーワードが、どの程度見出し、小見出しにも使われているかをチェックしています。
逆を言うと、「見出し」「小見出し」全てに、タイトルに使われているキーワードが入っていると理想的ですよね。(もちろん、文章を書く中で自然に使われていないといけません。明らかに不自然なキーワードの使用は見る人を迷わせるだけです。)
サイトの作り方もピラミッド構造
ここまでは一つの記事についてのピラミッド構造の作り方でした。ここからはサイト全体のピラミッド構造の作り方についてです。
でも、ここまでの話を分かっていれば難しいことは全くありません。
記事の「タイトル(h1)」に相当するのはブログでは「ブログ名」、「見出し(h2)」に相当するのはブログでは「カテゴリー」、「小見出し(h3)」に相当するのはブログでは「各記事」になります。
イメージは、サイト全体を一つの教科書にしてしまうことです。ブログ名は「教えるタイトル」、カテゴリーは「分野名」、記事が「各ページ」になります。
図にするとこんな感じです。
では、今回はここまでです。
次回は「集客ファネル」についての話です。
教科書のような役立つブログを作っても、どんなに検索上位に表示されても、最終的にお客様に商品を買っていただかないと意味がありません。顧客を親切に商品購入まで誘導するために、集客ファネルは必須です。
では、また次回。
著者 井畑太佑
「いいものだらけの世の中へ」をテーマに起業家支援業を行う会社、株式会社Key-Performance取締役。「起業茶屋」という起業家支援イベントを主催し、年間500名以上の経営のお手伝いをしています。座右の銘は「粋で優しいバカでいろ」です。